ついこの間、フランスの厚生大臣オリヴィエ・ヴェラン氏がイブプロフェンとコルチゾンの使用がコロナウイルス感染を悪化させる可能性があると述べました。
このことは日本のメディアやニュースでも大きく取り上げられたのでご存知の方は多いと思います。
このことについて、フィンランドのタンペレ大学病院感染症部門長が触れていましたので、
実際フィンランドではどのような答えが出たのか?
そしてもし、新型コロナウイルスに感染してしまい、自宅で隔離となり自己治療となった場合どうすればいいのか?
フィンランドからの情報をお伝えします。
感染外科医が推薦している解熱剤はパラセタモール
国立衛生研究所(Terveyden ja hyvinvoinnin laitos 略THL)によると
新型コロナウイルスは、咳・喉の痛み・発熱・息切れ・筋肉痛・頭痛などの症状を伴う突然の呼吸器感染を引き起こすとされています。
THLの最高経営責任者であるマルック・テルヴァハウタ氏(Markku Tervahauta)は、フィンランドの公営放送局のインタビューで
実際のフィンランドの感染者数は診断された数の20〜30倍になる可能性があると言いました。
ウイルスに感染してしまったほとんどの人は自宅での隔離・治療をするように言われています。
しかし、本当にこれがウイルス感染かどうか?
と、疑わしい人全てにテストされているわけではありません。
では、感染テストで陽性が出てしまった人へはどのような在宅ケアのアドバイスをしているのか?
新型コロナウイルス感染者の自宅での治療はどうする?
タンペレ大学病院感染症部門長のヤーナ・シュルヤ氏(Jaana Syrjä)からの答えは呼吸器感染症と同じ方法で治療を勧めているとのことです。
具体的には、、、
温かい飲み物、休憩、
そして忘れてはならない、充分な水分補給と解熱薬。
最も安全な解熱剤はパラセタモールとのこと。
症状が有る限り、全ての肉体的緊張を避けるのは良いことで、これは感染症の一般的なガイドなのだそうです。
コロウイルス感染者、フィンランドの病院ではどのように治療されるのか?
ワクチンができていないこの新型コロナウイルス。
全ての治療は最悪の段階を乗り切るために、必要に応じて解熱、そして酸素を。
集中治療を必要とする患者は2020年3月16日の現在、フィンランドにはいませんが
この先で入院が必要な患者は、呼吸関連の問題が高い割合で出てくると予測されているため、
人工呼吸器療法に加えて、他の呼吸補助具が早い段階で医療機関に補充されています。
フィンランドは現在、感染の連鎖を追跡することが難しくなっている状況にあります。
いつどうのような状況にも速やかに処置できるよう、万全な大勢で向かう努力が今も尚、なされているところです。
フィンランドではイブプロフェンについてどう言われている?
先ほど、フィンランドで最も安全な解熱剤として挙げられているのがパラセタモール。
これはフィンランドでは一般的な解熱剤であり、感染症に推奨されているものです。
イブプロフェンについては、、、
水分が不足している高齢患者の場合、腎臓に有害である可能性があるとされており、
また、少なくともいくつかの高血圧治療薬の有効性を低下させるとのこと。
今回、フランスからの情報として、イブプロフェンだけでなくコルチゾンについても触れていました。
コルチゾンについては患者の集中治療に関連しており、必要とする重症肺炎の場合に時々使用されます。
もし、患者の継続的な薬物療法にコルチゾンが含まれている場合、
いかなる状況でも決められた投与を勝手に停止しないでくださいと注意を呼びかけています。
今回の情報だけを頼りに、医師が処方した服用を自己判断で止めることは非常に危険だ
とヤーナ・シュルヤ氏は述べています。
例えば、
リウマチや喘息の患者、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者は、低用量のコルチゾンの持続的な投与が必要であり、これは患者にとっては不可欠です。
もし、身体に他の疾患がある場合や他の薬と併用して解熱剤を使う予定なのであれば、
必ず医師や薬剤師など専門家の意見をもらってからと言うのが大前提ですね。
フィンランドの薬局ではパラセタモールの解熱薬がズラッと並んでいますが、
常に陳列棚に補充されている状況です。
情報・引用:Ilta-Sanomat -Ylilääkäri neuvoo: Näin koronatartuntaa hoidetaan kotioloissa
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