フィンランドと日本の児童手当を比べてみた!一律の日本と条件によって増額するフィンランド

公開日:2019年10月24日  更新日:2019年11月30日  関連分類:

 

世界の多くの国で児童手当という社会福祉政策が行われています。

 

フィンランドと日本も同じく「児童手当」という福祉政策が実施されています。

 

フィンランドでは「Child Benefit」と言います。(フィンランド語ではLapsilisä

 

 

両国とも児童手当が国民に支給されますが、大きく二つの特徴で異なります。

  • 日本は基本的に一律同額で支給、フィンランドでは様々な条件によって増額される
  • 日本は15歳まで、フィンランドは17歳まで

 

 

では、詳しく見ていきましょう!

 

 

 

 

日本の児童手当は3歳まで毎月1万5千円、15歳まで1万円

日本の児童手当は子供が15歳になるまで支給されます。

 

3歳未満の場合は一人毎月1万5千円で、3歳以上から満15歳までは毎月1万円です。

 

ただし、満3歳以上の子供が3人以上いる場合、3人目以降は一人1万5千円と増額されます。

 

 

なお、所得上限額が設定されており、所得が上限額を超える世帯では児童手当が一人毎月5千円になります。

 

 

フィンランドの児童手当は人数によって増額される

フィンランドの児童手当はその家族にいる「親の人数」や「子供の人数」によって変わります。

 

下記は17歳以下の子供の人数と支給額の関係です。

  • 一人目:約95ユーロ(約1万2千円)
  • 二人目:約105ユーロ(約1万4千円)
  • 三人目:約134ユーロ(約1万7千円)
  • 四人目:約153ユーロ(約2万0千円)
  • 五人目や五人目以降一人につき:約173ユーロ(約2万2千円)

※レート:ユーロ=130円

 

 

そして、シングルマザーやシングルファーザーの場合は、子供一人につき毎月約53ユーロ(約7千円)が支給されます。

 

児童手当の金額は年齢と関係なく、満17歳まで支給されます。

 

 

世帯所得上限の設定はありません。

 

 

 

 

違いその一:日本は同額、フィンランドは子供の人数によって変わる

日本は子供の人数に関係なく、一律同額支給に対し、フィンランドの子供の人数によって変わります。

 

 

子供が増えても親の数は増えないので、親への負担は子供の人数によって変わるのも事実です。

この点においてはフィンランドの児童手当制度がより実際の需要に近いのでは?と思いますね。

 

 

例えば、日本で3歳未満の子供が一人であれば1万5千円、4人いれば6万円の児童手当がもらえます。

親への負担に関し、子供4人は単純計算で一人の子供の4倍で、児童手当も同じ4倍ということです。

 

 

フィンランドであれば、子供一人であれば1万2千円で、4人いれば6万3千円で、支給額が一人の子供の場合の5倍になります。

親への負担が高いときにより多めに児童手当を支給するというシステムですね。

 

 

 

 

違いそのに:日本は15歳まで支給、フィンランドは17歳まで支給

この点においては高税金高社会福祉国フィンランドの特徴と言えるかもしれません。

 

 

成年(日本は20歳、フィンランドは18歳)前の子供が家族にいると、親の経済的な負担になるのは間違いないです。

そのため、いかに子供の生活が親の経済収入による影響を最小限にするのは大切なことです。

 

 

この意味では、フィンランドで児童手当を子供が17歳まで支給することでより多くの子供がより健全な環境で育つことができるかもしれません。

 

 

 

 

違いその三:シングルマザーやシングルファーザーに増額支給のフィンランド

社会福祉政策としていかに社会福祉システムにカバーされていない生活困難者を減らすのが重要なことです。

 

シングルマザーやシングルファーザーはよく社会福祉の安全網から漏れるグループですが、フィンランドではカバーされています。

 

 

金額としては決して大きくないですが、親一人で子供を育てるに毎月7千円も収入が増えるのは決して小さくないものだと思います。

 

この点においてはフィンランドは日本より制度が整っていると思いますね。(もちろん高い税金が支えているのですが)

 

 

いかがでしょうか。

児童手当においてフィンランドと日本はこんな違いがあるのですね。

ご参考頂ければと思います。

 

 

参考・引用:内閣府 児童手当制度のご案内

参考・引用:Kela Child Benefit

 

 

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