毎月7万3千円もらえる?!フィンランドでベーシックインカムを試験導入!

公開日:2017年1月4日  更新日: 2019年11月29日 関連分類:

 

フィンランドで新たな試みが始まりました。

 

それはユニバーサル・ベーシックインカム

最低限所得保障のひとつです。

 

ベーシックインカムとはウィキペディアで以下のように説明されています。

政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を無条件で定期的に支給するという構想
(参考:ウィキペディア「ベーシックインカム」)

 

つまりは生活に必要とされる最低限のお金を国から支給しますよ!といった内容。

わおっ!ですよね。

 

 

そもそもなんでベーシックインカムを導入する必要があるの?

そもそも今まで世界中でほとんど実施されたことのない「ベーシックインカム」制度ですが、なぜ実施する必要があるでしょうか。

単純に税金をばら撒くだけで意味があるのでしょうか。

 

ベーシックインカムのメリットは「生活資金に奔走する時間を減らし、その時間を働く時間もしくは仕事を探す時間に当ててもらえる」とフィンランド政府は想定しています。

 

 

もう一つのメリットは、「社会福利への依存から脱出する可能性」です。

 

失業保険金や失業補助金などはそこそこもらえるので、下手したら給料の少ないパートタイムの仕事に就くより、全く仕事せずに保険金や補助金だけもらったほうが収入が高いという可能性があります。(パートでも仕事を始めると、保険金や補助金が減ります)

そのため、パートタイムの仕事に手を出さず、就業へ消極的な人も少なくありません。

 

ベーシックインカムを導入すれば、失業している人がパートの仕事をしてもベーシックインカムは継続的にもらえるので、単純にパートの仕事をする分、収入が増えます

なので、ベーシックインカムを導入すると、パートタイムの仕事にはより積極的に始めるのではないかと思われています。

 

そして、今回フィンランド社会福利局のKELAは試験に通じて具体的に下記の質問の答えを探りたいそうです。

  • ベーシックインカムの導入によって、仕事の本質はどのように変わり、既存の社会福利制度をどのように改革できるか
  • ベーシックインカムの導入によって、仕事や就業に対する意欲をより刺激する社会福利制度を作ることができるか
  • 項目も手続きもとても煩雑な既存の社会福利や補助金制度を簡約化できるか

 

もう一つフィンランド政府が見たいのはベーシックインカムをもらっている2千人のグループともらっていないグループの間に就業率の違いです。

とても興味深いデータになりそうですね。

 

 

誰でもお金がもらえるの?

2017年1月からフィンランドでは試験的にこのベーシックインカムがスタートしました。

まずは全ての国民にではなく、失業手当か所得補給金(失業状態の人)を受給していた人の中から無作為的に2千人を選び、今回の試験対象となります。

そのため、試験段階では条件さえ満たさば誰でももらえるわけではありません。

 

ちなみに、条件詳細は下記の通りです。

  • 25~58歳
  • 2016年11月時点で失業保険金や失業補助金をもらっていた
  • 選ばれた人は拒否することができない

 

実験期間は2017年1月~2018年12月の2年間。

選ばれた方には毎月560ユーロ(免税です)が無条件に支給されます。ちなみに日本円にすると約7万3千円ほど。(ユーロ=130円)

資産などにかかわらず対象者には同金額が支払われるんです。

 

 

ちょっと羨ましいw

試験的な導入なのでその後の展開はまだハッキリとはしていません。うまく進めば、国民全員にということも考えられますね!

 

うーん、やっぱり羨ましいw

フィンランドという国はこういった新しい挑戦を積極的に行いますよね。その時代に合わせた流れを作ろうという姿勢に注目したいです。

 

フィンランドの結果次第で日本も検討してくれたら嬉しい!!

 

追記

2017年から開始されたベーシック・インカムの試験運用ですが、予定通りの2年で試験期間を終了するということをフィンランド政府は決定しました。

 

しかし、

「フィンランド政府は、社会保障制度改革にベーシック・インカムとは別の方法を検討しており、試験運用は予定通り今年末で終了させる方針だ。」

BBCニュースより引用)

と記載されていたので、何か新しい取り組みが行われるようですね。まだまだ目が離せませんね。

 

【参考】
BBCニュース 2018年4月24日フィンランド、ベーシック・インカム試験運用を延長しないと決定

 

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キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。

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