ごみ事情は人々の生活に深くかかわっていますが、その事情を詳しく理解しようとする人は多くないでしょう。
日本よりも、近年フィンランドでは「永続可能」(サステナビリティ)が国の、社会の、会社のテーマとして掲げられており、現在非常にポピュラーな分野です。
そのため、「二酸化炭素の排出量」がキーワードとなり、人々の生活の中で、車よりも自転車、牛肉よりも鶏肉など、二酸化炭素の排出量をいかに減らすかが細かいところまで取り組まれています。
しかし、「ゴミ」の分野ではどうでしょうか。
もちろん、二酸化炭素の排出量を減らせば、ごみも間接的に減るでしょう。
(例えば、包装材とかを減らせば、包装材を作り、運送するための二酸化炭素排出量も減るし、使用後に不要となった包装材のごみも減ります。)
では、実際のところはどうでしょうか?
フィンランドで一人当たりのごみ排出量はそれで少ないでしょうか。
日本では包装材が一般的に多く使われていますが、その分やはり一人当たりのごみ排出量が多いでしょうか。
なんと日本人よりもフィンランド人が多くごみを生み出している!?
まずは日本人のデータを確認しましょう!
環境省が2020年3月に発表したデータによると、日本人が2018年に作り出したごみの量は一人当たり一日0.92キログラムです。
そして、この量は年々減少しており、2009年には一人当たり一日0.99キログラムのごみを生み出していたが、今は約70グラム減りましたね。
フィンランド人はどうでしょうか?
フィンランド統計局のデータを見ると、なんと2019年に一人当たり一日のごみ産出量が1.55キログラムに上ります!
日本よりも約50%くらい高いという結果がわかりました。
しかも、フィンランドで一人当たりのごみ排出量は年々上昇傾向にあり、10年前に比べて約10%も増えました。
フィンランド人やフィンランド社会ではこの現象をあまり気にしていない様子ですね。
フィンランドでごみの資源化率43%!日本は?
日本でもフィンランドでもほとんどのごみは「焼却」と「リサイクル」で処分されます。
埋め立てで処分するごみは日本でもフィンランドでも1%前後から1%以下の状況です。
フィンランドのごみは43%リサイクルされ、再利用されています!
焼却ごみは全体の56%で、主に発電および発熱(都市部のヒーティングシステム)に利用されています。
しかし、日本のリサイクル率は。。。。?
なんと約19%程度にとどまっています。。。
フィンランドの半分にも達していない状態です。。。
それはなぜだろうか?
日本では瓶、缶、段ボール、新聞紙、粗大ごみ、プラスチックなどリサイクルの種目が多いし、日本人は几帳面なのに、なぜリサイクル率がこんなにも低いでしょうか。
その答えは「生ごみ」だそうです。
日本では生ごみが燃えるごみとして処理されていますが、フィンランドでは生ごみをリサイクルし、バイオガスを作る材料として利用されています。
日本でも生ごみのリサイクルが進めれれば、リサイクル率が格段と飛び上がるでしょう。
フィンランドでさらに強化されるごみのリサイクル!
フィンランドで現在特に力を入れているのは「プラスチック」と「生ごみ」のリサイクルです。
2018年は前年に比べ、プラスチックのリサイクル量が10%増加し、生ごみのリサイクル量も9%増えました。
もっと単純な話、フィンランドでは販売されているごみ袋に「通常のごみ袋」と「生ごみ専用ごみ袋」の2種類があるのです。
通常のごみ袋はビニール製で焼却やプラスチックのリサイクルに向いています。
生ごみ用のごみ袋は「生分解可能」袋なので、そのままバイオガスを作ることができるのです。
まとめ:我々と子供たちの未来のためにごみを減らしましょう!
一人当たりのごみの量が少ない日本、リサイクル率が高いフィンランド、両方のいい所を組み合わせることができれば最強ですよね。
我々の未来のために、子供たちのために、生活の中から生み出されるごみを減らし、できるだけリサイクルしましょう!
(筆者はフィンランドのごみ分別、ごみリサイクルルールに沿ってやっていますよ!)
参考:Amount of municipal waste grew slightly in 2019 – most of waste was still recovered as energy. Statistics Finland
参考:一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度)について
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「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
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