都会に住んでいれば感じることがそんなにないかもしれないが、田舎に住んでいると、車がないと日常生活でもままならないこともあるでしょう。
それはフィンランドでも変わりありません。
特に国土面積が広く、人口が少ないフィンランドで、都市間の移動が長いし、村から出るだけでも、車があるないだけで時間効率が10倍以上違うことも普通にあります。
そういうときに気になるのが車の値段です。
調べてみるとすぐにわかるのですが、日本に比べて「フィンランドの車は高い!」です。
特に新車の場合ですね。
果たしてどのくらい高いのか、なぜそんなに高いのかについて、この記事で考察してみたいと思います。
目次
※キートスショップ主催ヘルシンキ現地ツアー
同じブランドの同じ車種でも日本より余裕に百万円高くつくフィンランドの車
日本よりもフィンランドの車が高いと言っても、どのくらい高いのかについて、同じ車種で比較しないとその違いがわかりません。
そのため、「トヨタのYarisとC-HR」の2種類の車で比べてみたいと思います。
二つの車共に日本とフィンランドで新車販売され、日本にもヨーロッパにも工場があります。
ちなみに、Yarisはコンパクト乗用車で、C-HRはSUVです。
日本のYarisは247万円です。
フィンランドのYarisは313万円です。
※1.5L、ハイブリットの車種。
※レート:1ユーロ=135円
コンパクト乗用車で値段差がほぼ66万円です。
単純計算でフィンランドのYarisは日本のYarisより27%も高いです。
C-HRの場合、日本は約303万円で、フィンランドは435万円です。
※1.8L、ハイブリットの車種。
差額が132万円もします!!
フィンランドのC-HRは日本のC-HRより44%も高いです。
価格差の理由(1)消費税
価格差の一つ大きいな理由は「消費税」です。(フィンランドではVAT、付加価値税と言います)
日本の消費税は10%ですが、フィンランドの消費税は24%です。
単純計算で倍以上かかるのです。
参考記事:フィンランド消費税VATの仕組みとは?
そのため、日本のYaris販売価格には22万円の消費税が含まれ、フィンランドのYaris販売価格には60万円の消費税が含まれています。
税抜き価格で日本のYarisは225万円で、フィンランドのYarisは253万円です。
それでも価格差が28万円で、フィンランドのYarisの税抜き価格は日本よりも12%高いです。
C-HRの場合、日本のC-HRには28万円の消費税が含まれ、フィンランドのC-HRには84万円の消費税が含まれています。
税抜き価格で日本のC-HRは275万円で、フィンランドのC-HRは351万円です。
税抜きでも、価格差が76万円で、フィンランドのYarisの税抜き価格は日本よりも28%高いです。
下記のグラフを見ると一目瞭然ですが、フィンランドの消費税が高く、新車販売価格の多くを占めていることがわかりますね。
価格差の理由(2)自動車税
ここでいう自動車税は新車購入の際に支払う自動車税のことを指しています。
一般的に排気量、車の重量、環境性能などが考慮されます。
つまり、車がより小さく、排出する二酸化炭素がより少ない方が税金が安いわけです。
フィンランドの自動車税の算出は上記のすべてが考慮されています。
フィンランドのYarisの販売価格には17万円の自動車税が含まれています。※メーカー提示価格表より。
日本の自動車税には実に3項目あり:自動車税、自動車重量税と環境性能割の3種類の税金が含まれています。
日本のYarisには自動車税3万円、自動車重量税免税、環境性能割免税で合計わずか3万円です。
自動車税の差が14万円にも達しています。
単純に言うと、日本のエコカー免税額がフィンランドよりもはるかに高いということです。
消費税と自動車税を両方抜くと、日本のYarisは222万円で、フィンランドのYarisは236万円です。
これでようやく差額が14万円まで縮みました。
続いてC-HRの場合も確認してみましょう!
フィンランドのC-HRの販売価格には32万円の自動車税が含まれています。
日本のC-HRには自動車税3万円、自動車重量税免税、環境性能割免税で合計わずか3万円です。
自動車税の差が29万円にも達しています!
消費税と自動車税を両方抜くと、日本のC-HRは272万円で、フィンランドのC-HRは319万円です。
これでも差額がまだまだ47万円ありますね。
下記のグラフを見ると、消費税と自動車税の合計でフィンランドの税金がいかに日本より高いかがわかりやすいでしょう。
価格差の理由(3)関税、車の運送、人件費、倉庫保管費など
この部分はさすがに細かく確認はできませんので、あくまでも「推測」です。
まずは関税について。
日本の多くの車は国内生産、国内販売のため、関税が発生しません。
しかし、ヨーロッパで販売されるトヨタの車はすべてEU内で生産されているわけではないです。
ヨーロッパのYarisはフランスで生産されており、EU内で関税が発生しませんが、C-HRはトルコ生産であるため、EUに輸入する際には通関手続き費用や関税などが発生します。
トルコからEUへ車の輸入は10%の関税がかかります。
そのため、C-HRにはより多くのコストが発生するでしょう。
また、車の運送について。
フィンランドはヨーロッパの北端に位置するため、工場からの運送距離が遠く、エストニアからはフェリーに乗ってくるか、バルト海の海上運送で来るかなどによって運送費用が高くつきそうですよね。
また、フィンランドの人件費も日本より高いです。
フィンランドの平均月給が50万円程度ですが、日本は33万円程度です。
人件費の差によって、管理費用や販売費用においてもフィンランドは日本よりも高くつくでしょう。
下記のグラフには関税の部分も入れているので、税金をすべて取り除いたら、日本とフィンランドの新車販売の価格差がほぼなくなっていますね。
まとめ:新車販売においてフィンランドと日本の価格差に最も大きいな理由は税金
上記の理由を総合的にみると、よくわかりますが、フィンランドと日本の新車販売において生じる価格差に関して最も大きいな理由は「税金」です。
一つ目は消費税です。
日本は10%ですが、フィンランドは24%です。
もう一つは自動車税です。
日本でのエコカー免税基準がフィンランドよりもはるかに緩いため、同じ車種でも日本では免税されているが、フィンランドでは数十万円の自動車税を払っています。
他の理由は関税、運送距離や生産地、人件費の差などが含まれるでしょう。
フィンランドで新車の購入を検討されている方には是非このような価格差があること、上記の考察内容をご参考頂ければと思います。
参考:トヨタ日本公式サイト
参考:トヨタフィンランド公式サイト
参考:フィンランド国税局、日本国税庁
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ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら)