町中が陽気に酔っぱらう日「ヴァップ」(Vappu) 春を祝うフィンランドの祝日

公開日:2018年3月27日  更新日:2019年11月30日  関連分類:

 

フィンランドには一年の中に多くの祝日がありますが、5月1日の「ヴァップ」(Vappu)は間違いなく重要性が最も高い祝日の一つです。

 

他の重要な祝日と言えば夏至、クリスマスなどが挙げられます。

しかし、夏至にはみんな森で過ごし、クリスマスは家族団らんするので、町中が祝いモードになるのがやはりヴァップですね。

 

 

ヴァップと言えば、暖かい日差しが(フィンランドの)世界中の隅々に降り注ぎ、人々は陽気になり、誰でも外に、公園に、広場に行き、小さい白い帽子をかぶってお酒を飲んでお菓子を食べてピックニックして楽しむ日です。

※そしてみんな酔っぱらう。

 

日本ではなじみのない日ですが、フィンランドではとてもとても盛大に祝う日ですよ!

 

 

長い冬はようやく終わり、春を迎えると同時にもうすぐ夏が来ることを祝うのです。

 

ちなみに、英語ではこの日をメーデー(May Day)と言います。

 

 

 

 

ヴァップ(Vappu、メーデー)の日にフィンランド人は何をして祝うの?

とても簡単です。

 

お菓子とお酒を買って友達と一緒に公園に行ってピックニックすればいいです!

そしてみんな酔っぱらいます。

 

ようやく暖かくなり(15度でもフィンランドでは十分暖かいですよ!)、フィンランド人のみんなはやはり外で、室外で日を浴びて過ごしたくなるのです。

それだけ暗くて寒い冬が長かったので。

 

 

もちろん、もっとヴァップらしくしたいなら、フィンランド人が高校卒業するときにかぶる小さい白い帽子をかぶると他のフィンランド人と同じ格好になります。

 

 

また、ヴァップにも伝統料理があります。

 

それはシマ(Sima)という飲み物とティッパレイパ(Tippaleipä)という変な形をしているドーナツ(お菓子)です。

 

 

写真引用:Wikipedia

 

 

ヴァップドリンクの「シマ」はもともとハチミツと水を混合して発酵して作られるハチミツ酒です。現在ではハチミツの代わりに砂糖を使用することが多いようです。

また、アルコールが入っているものと入っていないものがあります。

 

 

ティッパレイパ(Tippaleipä)というお菓子はとても変な形をしていますが、食感と味は普通に硬めの揚げ菓子という感じです。砂糖が上に撒かれて主に甘い味がします。

まずくはないが、すごくおいしいというわけでもないと筆者は個人的に思います。

 

 

ちなみに、ヴァップを祝うイベントや活動は毎年4月30日の夕方から始まり、5月1日に渡って続きます。

そのまま徹夜する人も多いらしいですよ!

 

 

 

 

フィンランドでヴァップを祝う理由とその起源は?

現在のヴァップはフィンランド人が長い冬がようやく終わり、春と初夏のシーズンを祝うために人々が町中に繰り出し、食べて飲んで談笑して楽しむのです。

 

 

一般人にとってヴァップはそのような感じですが、大学生にとってヴァップは更に重要な節日になります。

 

ヴァップになると大学生はオヴァーオールという作業服のような1枚の服で身を包み(基本的に下半身しか着ないスタイルですが)、学生イベントを行ったりして大はしゃぎしてこの日を楽しみます。

 

 

写真引用:Ambassadornetwork.fi

 

 

 

 

ヴァップの起源に関し、所説ありますが、主に二つの説があるようです。

 

一つは宗教関係で、中世時代にキリスト教関連の記念日としてあったが、中世以降に社会のハイクラスの人々が高校卒業を記念するイベントとなりました。

大昔に高校を卒業することがごく一部の人しかできないので、そのめでたいことを祝っていました。

もちろん、現在になって多くのフィンランド人は高校を卒業しています。

 

 

もう一つの理由は労働者に関係します。

 

アメリカから始まったのですが、労働者の日として多くの国々では5月1日と定められています。

フィンランドでも5月1日を労働者の日として記念行事などを行っています。

(しかし、公園で酔っぱらう人々を目の当たりにするとなかなか労働者を記念することと連想しにくいですが。。)

 

 

フィンランドの一大節日であるヴァップを簡単にご紹介しました。

機会があればぜひ現地にてその雰囲気を感じてみてくださいね。

 

 

 

参考:Wikipedia

参考:Study in Finland

参考:Ambassadornetwork.fi

 

 

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