4月に控えるフィンランド選挙に向け、フィンランドの国務長官たちは連名で次期政府にフィンランドの未来とチャレンジに関連するレポートを発表しました。
次期の新しいフィンランド政府は状況把握する時間の余裕もなく、直ちにいくつかの難題に直面します。
それは地球温暖化対策、少子高齢化による税収減と財源確保の問題です。
更に踏み込んだ地球温暖化対策が必要
地球温暖化から持たされるリスクはもう直面して対策を取り組まないともうじき取り返しがつかなくなるところまで来ています。
フィンランド現在のエネルギー政策及び地球温暖化対策に関連する政策は長期的には無力です。
炭素を貯蔵する方法や容量を増やすのだけではなく、二酸化炭素の排出を大幅に減らす必要があります。
特に交通運輸の部分です。
もし二酸化炭素の排出に関する政策が大幅に変更された場合、エネルギーを多く使用する産業は衝撃を受けるでしょう。
交通運輸産業では電気自動車への切り替えに新たな財源ねん出や費用の上昇は避けないでしょう。
フィンランドは一刻も早く炭素ゼロ排出を目指さないといけません。
廃棄物のリサイクルも更なる進歩が必要です。
都市計画政策に焦点を当てよう
都市計画の製作や更新も地球温暖化対策に直接影響します。
人口が増え続けているフィンランドの都市や町ではより効果的で、機能性の高い都市計画を練らないといけません。
公共サービスの充実、負担できる住居、地球温暖化ガスを排出しない公共交通システムなどを含め、それぞれの町のサイズや需要に合致した政策と建設が必要です。
雇用率を80%まで引き上げよう
このレポートの中で最も難しいのは雇用政策です。
高齢少子化がフィンランドでも進んでおり、年金受給者が増え続けているのに、納税者が減っているという大きいな問題がどんどん膨らんでいます。
中長期的にフィンランドの社会福利制度がこれで破綻する可能性もなくありません。
現在フィンランドの雇用率は約72%です。
2023年までには75%まで引き上げる必要があります。
この目標を達成するために、15万個の就業機会の創出と失業率を5%以下に抑えないといけません。
しかも、長期的に社会福利と税収のバランスを維持できるようにするには雇用率を80%まで引き上げないといけません。
より子供を作りやすい、より子育てしやすい環境を作るのも重要ですが、移民を受け入れるのも一つ重要な対策です。
移民がよりフィンランド社会に融合できるように教育プログラムや関連政策のレベルアップが必要です。
特に女性と若い人向けのサービスが大事です。
教育と研究開発への投資
昔から存在してきた多くの職業は消えつつあります。
デジタル化、自動化、人工知恵(AI)の技術が進化し、応用されることによって伝統的な職業がなくなっていきます。
その同時により技能レベルの高い人材に対する需要も高まっています。
この問題を解決するために必要なのは教育と継続的な学習です。
また、デジタル教材を用いてインターネットによって拡散されることで、距離に制限されることなく誰でも学ぶことができるようにするのも一つ大きいなポイントです。
また、今後フィンランドでは働くことと学ぶことを分けることなく、同時に働きながら勉強できるような環境もしくはシステムを作る必要があります。
財源の穴は約20億ユーロ(約2千6百億円)
現在フィンランド政府の試算では、今から4年後の2023年までにコストダウンもしくは新規財源の発掘などによって埋めないといけない財政の穴は約20億ユーロです。(約2600億円)
これはフィンランド年度税収の約2%に当たります。
現在のフィンランド政府は2015年当初の財政の穴を110億ユーロから92億ユーロまで縮小させたが、少子化が進んだことによって財源の穴の縮小幅がわずかに留まっています。
幸福度大国のフィンランドでも様々な課題が存在していますね。
どれも簡単な問題ではありません。
次期フィンランド政府はどのような改革策を打ち出すでしょう。
参考記事:Climate change, birth rate top priorities for next govt, say senior civil servants
参考記事:Next govt needs €2b in cuts or higher taxes, ministry says
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