ムーミンたちの生き方 『ムーミン谷の夏まつり』から何を得られるのか?

公開日:2018年2月11日  更新日: 2019年11月30日 関連分類:

ムーミンの物語は本来子供向けで、童話小説の形式、もしくはテレビアニメの形式で表現されています。

 

子供向けとされていますが、実に大人にとってもとても内容深く、生きるには多くのヒントが得られる作品でもあります。

 

『ムーミン谷の夏まつり』一作の中からも多くのヒントが隠されています!

まだ読んだことのない方はダイジェスト記事をどうぞ:

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※絵は原作書籍より撮影して引用:『ムーミン谷の夏まつり』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、下村隆一/訳、1990年発行

 

辛いことには楽観的に

『ムーミン谷の夏まつり』一作の中から、もしかしたら、「どんな状況でも楽観的に!」というメッセージが最も強く伝えようとしているかもしれません。

 

突然押し寄せてきた洪水で家のリビングルームやキッチンが水没し、当たり前のように毎日過ごしてきた生活がままならないというのに、ムーミンママは「あら、今日は皿を洗わないわ!」と水没した家でお皿を洗うという毎日の労働をする必要がないことをポジティブにとらえられましたね。

 

また、水面に浮いている劇場の家の横にある木の上で寝ていたムーミンとスノークのお嬢さん(フローレン)が翌日起きたら家がなくなったことから強くショックを受けるが、落ち着いて木から木へ伝って家と家族を探す旅に出たこともその一例ですね。

しかも、楽観的にだけではなく、積極的な行動も起こしましたね。

 

ムーミンと離れ離れになったムーミンパパとムーミンママはムーミンのことが悲しくて心配だったが、何もせずにずっと悩んだり悲しんだりするわけでもなく、劇場の家を活かして誰も経験したことのない芝居にチャレンジすることで観客や宣伝に通じてムーミンたちに見つけてもらうという話も同じです。

ムーミンパパとムーミンママは悲しいことを楽観的に見て前向きに行動しました。

 

 

我々の生活の中でもたくさんの辛いことがあります。

もちろん、感情的に落ち込むことは必ずあります。

しかし、ずっと落ち込んだままで何もしないことと、落ち込んだけどあるタイミングで楽観的になって必要な行動を起こすこととは大きいな違いを生じ、自分の人生にも断然違う影響をもたらすでしょう。

 

辛い時こそちゃんと楽しむ

とても難しいことですよね。

しかし、少しでも行動を起こせれば、そう難しくもないかもしれません。

 

 

洪水が押し寄せてきてこれからどうなるかもわからない不安がいっぱいな時に、ムーミンママは忘れずに朝のコーヒーを入れようとしました。

ムーミンに水没したキッチンにあるコーヒー用の道具や材料を潜ってもらって取ってきてもらいました。

しかも、コーヒーを沸かすために、一番好きじゃない椅子を薪にまでしました。

 

辛い時からこそ、ちょっとでも楽しめることがあれば楽しもう!という気持ちと意識が大事ですね。

 

 

 

ムーミンママだけではなく、ムーミンとスノークのお嬢さん(フローレン)も同じです。

 

ムーミンとスノークのお嬢さんはムーミンパパ、ムーミンママと他の友達と離れ離れになったが、フィリフヨンカの家を訪ねることになり、ちょうど夏祭りのイブとのことで大きいなたき火を起こして楽しんでいました。

その翌日もスノークのお嬢さんはフィリフヨンカと夏のお花を摘んだりして夏の楽しみを忘れていませんでしたね。

 

もちろん家族を探すのが一番大事だが、どのような時にもしっかりその時間を生きて、少しずつちゃんと楽しむのが大事です。

 

 

いかがでしょうか。

ムーミンの小説を読んでいるときに、ちょっと変わった角度から読んだり考えたりするとまた一風変わった深みと面白みが出るでしょう。

 

ちなみに……

『ムーミン谷の夏まつり』はすごく読み応えのある作品です!

 

大変なことあり、不安あり、緊張あり、感動ありです。

 

物語も途中から3ルートに分かれ、同時進行且つ所々で交差するのがとても面白いです。

 

最後にクライマックスを迎え、スリル満点のシーンもあり、一読者としてぜひ読んでみてほしいですね!!

 

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