近年地球温暖化、ごみ問題、食料不足問題など、短期的に解決できない多くの問題は人類の生き方と地球環境に関連しています。
これらの問題にまつわる一つ重要なキーワードは「永続可能」(サステナビリティ)です。
永続可能について、簡単に言いますと、何の対策も取らないと人類は永遠に共存共栄に生きていくことができない問題に対し、取り込みや対策を取ることで、人類がいつまでも生きていけるようにすることです。(筆者見解)
例えば、化石燃料の使用に制限をかけず、二酸化炭素の排出を止めない限り、地球の気温が上昇し、気候変動が起き、人間は地球で長く生きていくことができなくなります。
例えば、ごみ問題を正しく対処しない限り、環境が汚染され、住める地域が減ったり、農業や漁業に適する場所が減ったりして人間がずっと生きていくことができなくなることです。
これら多くの問題に対し、人間が生きながらも地球環境に与えるダメージを最小限にするように取り込んだり、対策を取ったりすることで、人間が半永久的にずっと生きていけるようにするのが「永続可能」(サステナビリティ)です。
「永続可能」というテーマにおける取り組みや意識に関し、日本では何となく薄いというイメージで、フィンランドでは強いという感覚です。
でも、実際にフィンランドと日本の間にどのくらい違いがあるでしょうか。
今回は感覚ではなく、様々な調査データを用いて比べてみました。
日本における永続可能意識に関する調査
2019年に損害保険ジャパン日本興亜株式会社が日本人約1000人を対象に行った調査から「永続可能」に対する認知や意識について、様々なことがわかりました。
まずは「SDGs」という言葉に対し、知っている・聞いたことがある人は全体の約30%しかいませんでした。
※SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによって決められた、国際社会共通の目標です。
SDGsという言葉を知っているかどうかも大事ですが、もっと大事なことは日常生活の中で何かしら意識して行動しているかどうかです。
日本では「意識し、行動している」と「何かのきっかけで意識したときに、行動することがある」と回答した方が25.4%です。
行動していない方が全体の約75%占める結果になっています。
ちなみに、行動していつ方が最も行っていることは「エコバッグの活用」「詰め替えを使ってボトルを捨てない」「エアコンの温度設定で夏は高め、冬は低め」などです。
フィンランド環境保全とサステナビリティについて高い意識を示した
フィンランドでも内容が近い調査が同じ2019年に約2000人を対象に行われました。
「消費者の消費慣習は気候変動に影響すると信じているか」という質問に対し、69%の回答者はそう信じると答えました。
「環境問題を意識してモノの消費を減らしている。もしくはモノを買う時に環境に責任のある選択肢を選ぶ」という設問に対し、54%のフィンランド人はある程度そうしていると答えました。
具体的な行動は「交通」に反映されています。
例えば、長距離移動の場合、飛行機よりも電車を使います。
フィンランド国内の長距離列車利用者数は2019年の頭に前年比20%も成長したのです。
更に、63%の回答者は車を所有し、日常生活には欠かせないと回答しているものの、44%の回答者はできるだけ環境に与える影響を最小限にするように努力していると答えました。
42%の回答者は新車を購入する際に地球温暖化ガスの排出量が少ない車を考えているそうです。
ちなみに、表題にあるフィンランドと日本の「53% vs 25%」は環境や永続可能を意識して行動している人の割合です。
筆者の友人も実際に環境問題に強く意識している
昔筆者はフィンランド人の友人と中国に旅行に行ったことがあります。
山奥の内陸部に行き、都市の間の移動を計画していた時に、筆者は飛行時間2時間程度の飛行機を希望しました。
電車やバスの選択肢もあるが、電車もバスも移動時間が12時間以上かかります。
しかも、12時間の電車の運賃は飛行機より安くなかったのです。
そのフィンランド人の友人は飛行機をできるだけ乗りたくないと強く主張していました。
結果的に中国で満員のバスに乗り、12時間予定のバスを24時間乗って移動しました。地球環境のためです。
他にキートスショップが案内しているフィンランド農場宿泊ツアーのご主人は「お肉をできるだけ食べない」ことを言っていました。
その理由を尋ねてみました。
「健康のため」と筆者は答えを予想しましたが、その予想と違い、「地球環境のため」という答えが来ました。
お肉を生産するには野菜を作るよりも多くの二酸化炭素を排出するからだそうです。
筆者の知っているフィンランド人の多くは環境意識が高いというふうに実感しています。
国の間に差がなく、どの国や人も地球環境を具体的な行動に通じて地球環境を大切にするような世界になってほしいですね。
切実に思います。
参考:損害保険ジャパン日本興亜株式会社 「社会的課題・SDGsに関する意識調査」
~さらなる浸透に向けて、企業に求められるものとは~ 2019 年 8 月 7 日
参考:Results of the Resource-wise Citizen 2019 questionnaire survey and the results of the Resource-wise Citizen: 100 actions survey
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