フィンランド留学/移住にまつわるある女性の壮絶なストリー

公開日:2020年11月21日  関連分類:

 

偶然見つけたストリーですが、フィンランド留学・移住に関して非常に大変な道のりを歩いてい来た人ですので、参考にご紹介したいと思います。

 

少し暗い話になりますので、ご承知おきください。

 

 

この物語の主人公はあるベトナム人女性のVです。

 

ベトナムでは留学ブームによって近年多くの人々が海外に留学しています。

フィンランドにも多くのベトナム人がやってきています。

 

特に2017年前に外国人でも学費がかからない時期にはフィンランドで東洋人の顔を見かけたら高い確率でベトナム人です。

 

 

Vさんは今ヘルシンキのある技術応用大学でインタナショナルビジネスを勉強していますが、フィンランドに来たのは遡って6年前の2014年でした。

(筆者と同じ年にフィンランドに来たんですね)

 

彼女の学業はうまくいかず、今となって学生の在留資格更新ができない恐れがあります。

その理由は「貧困、うつ病とバランスの取れない心理状態」だそうです。

 

 

 

 

ベトナム出身の彼女は他の同級生と同じく海外で勉強し、新しいチャンスを掴むことに夢を見ていました。

その時に魅了されたのが一枚のフィンランドの湖の写真です。

 

 

フィンランドの大学を調査し、願書を提出し、入学試験・審査に合格し、無事2014年の8月にカヤーニ応用技術大学(Kajaani University of Applied Sciences)に入学しました。

 

しかし、カヤーニの生活に慣れることはとても難しかったそうです。

 

 

フィンランドに来たが、田舎の生活に慣れず。。。

カヤーニはヘルシンキから直線距離470キロも離れた内陸の小さい町で、人口わずか3万6千人程度です。

そんな町でイベントがとても少ないですし、ひとと知り合うチャンスも少なかったそうです。

 

 

1年目の学業を何とか完成させたが、彼女はやはり大きい町に行かなければいけないと思い、ヘルシンキにある応用技術大学のコースに出願し、入学も無事できました。

 

しかし、カヤーニで1年間取れた単位の中でヘルシンキの学校で認められたのはただの10単位(日本の5単位くらいに相当)

多くの単位を取り直さないといけませんでした。

 

 

もう一つの出来事はヘルシンキの応用技術大学に入学し、1学期目が終わった頃の2015年12月に彼女は旧正月を家族と過ごすためにベトナムへ一時帰国しました。

 

しかし、彼女の在留資格は帰国中に切れてしまい、在留資格を新たに申請しないといけませんでした。

その結果、在留資格の申請に10ヶ月かかり、再びフィンランドに戻ってきたのはもう10月になってしまいました。

 

 

(これは彼女の不注意ですね。自分の在留資格がいつに切れるかを常に把握し、延長申請の提出を早めに行うべきです。延長申請であれば用意する書類が少ないし、審査も早いです。海外にいる間に在留資格が切れるのは最悪な事態だと言わざるを得ません)

 

 

それで、10ヶ月間もベトナムにいたので、学業での進展はゼロ。

しかも、ヘルシンキの大学の授業は8月末に始まっているので、10月に戻ってきた彼女はほとんどの授業に入ることが許されませんでした。

そのため、2016年の丸一年間で取れた単位はわずか3単位でした。

 

 

 

 

気づかずに襲ってくるうつ病

次にやってきたのは「うつ病」でした。

 

それは2017年の冬でした。

 

空は暗く、自分のすべても暗く感じたそうです。

彼女は誰にも連絡を取らず、その時の彼とも別れました。

 

しかし、彼女は自分がうつになったという認識はありませんでした。

 

 

彼と別れた彼女は住む場所も失ってしまいました。

 

ベトナム人の友達に頼み込んで数週間ごとに転々と友達の家に泊まっていました。

非常にストレスフルな日々でした。

 

 

うつ病と認識できるまで何か月もかかりました。

彼女は自分がうつになったことが信じられませんでした。

今までずっとエネルギーフルで積極的な人生を歩んできたわけですから。

 

 

(実は6年間もフィンランドに住んできた筆者も今年の11月の頭に軽いうつ症状がありました。何もしたくない、ただ落ち込むだけの1週間がありましたね。幸い筆者はすぐに自分のうつ症状に気付き、すぐに知り合いに話しました(笑)私今うつだよ!って。そして、無理やり人に会うことをしました)

 

 

2018年2月に精神科に行き、重度なうつ病だと診断されました。

自殺しない気持ちが頭から離れなかったそうです。

自分の母のこと以外に生きる理由が見つからないという。。。

しかも、このことは誰にも言えず。。。

 

 

うつ病の治療に6ヶ月かかり、無事学校に戻ったが、結局2018年に取れたのは15単位。

必要な単位数20~25までは及びませんでした。

 

 

 

 

お金があっても貧困に陥る厳しい現実

そんな時に次にやってきた問題は「貧困」。

 

彼女の親から生活費をベトナムからフィンランドに送ろうとしたが、ベトナム中央銀行の規定で海外に有効な在留資格を持っていない人に送金することができないというルールがあります。

彼女はすでに留学の在留資格の延長申請を提出したが、「審査待ち」なので、ベトナムからの送金を受けることができないのです。

 

 

貧困に陥った彼女はバイトを始めました。

最初はタイレストランで次は寿司レストランでした。

勤務時間はフィンランド規定の週に25時間を超えない16時間でした。

 

 

 

 

フィンランドから駆逐され、学業を完成できない危機

しかし、2018年4月にフィンランド移民局は彼女の留学在留資格延長申請を却下しました。

彼女がうつ病の診断証明書を添付したにもかかわらずです。

 

彼女は移民局の方(当時は警察署が管轄)に呼び出され、言われたのは「あなたは勉強するためではなく、働くためにフィンランドに来たと思っています」

 

こういうふうに思われたのは「前の年に15単位しか取れていない且つバイトをした」ということだと彼女は思います。

 

 

彼女は行政裁判所に訴えない限り、彼女はフィンランド及びシェンゲンエリア2年間入国禁止の罰を受けることになります。

 

 

弁護士にも相談し、何とか2年間入国禁止の命令を取り消してほしいそうです。

そうしたら彼女はいったんベトナムに戻り、もう一度留学在留資格を申し込むことができ、最終的にフィンランドでの学業を完成させることができるわけです。

 

 

これは2018年の話で、当時彼女は行政裁判所や上級裁判所に訴えかけていました。

今はどうなっただろうな。。。

 

 

 

このように留学もしくは移住にはなかなか予想できない、まだ起きていない多くの問題やリスクが潜んでいます。

ただの一例に過ぎないが、フィンランドに留学もしくは移住に興味ある方に是非ご参考ください。

 

 

参考:“They kick me out of Finland because they think I came to work and not study”

 

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2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

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