フィンランドのクリスマス鍋、ご存知ですか?

公開日:2019年12月19日  関連分類: 

情報・写真引用:pelastusarmeija.fi

 

フィンランドではクリスマス時期になると、街角でチラホラ見かける宣伝のようなもの、

「赤い三脚に吊るされた鉄鍋、そして三脚の上には小さな旗が3本」

これ、なんだかわかりますか?

鍋は鍋でも、冬に大勢で囲んであったかい食べ物を、、、ではありません。笑

 

 

実はフィンランドだけでなくとも、色々な国でも同じようなことがこの時期に行われています。

もちろん、日本でも行われているんですよ。

 

 

 

 

フィンランドでは大手企業もサポートするクリスマス鍋

このフィンランド鍋、日本語では「社会鍋」と言われるそうです。

フィンランド語では、ヨウルパタ(Joulupata)。

 

この吊された鉄鍋、街角でチラホラ見かけるのは簡単にいうと国内の貧しい人たちに向けた募金運動です。

 

 

主催元は128カ国で活動している国際的な救助組織、及びキリスト教運動の救世軍。

 

フィンランドでのこの活動で集められるのはお金だけでなく、衣類やおもちゃなどのリサイクル品や食品も含まれます。

 

もちろん、リサイクル品は破損品では意味がありませんし清潔であることも大切です。

食品においては、当たり前ですが未開封で日持ちするもの、例えばコーヒーや紅茶、缶詰などで手作りでないもの。

 

 

「福祉の国」「国民の幸福度が高い」と言われているフィンランドですが、低所得で日々の生活がギリギリという方も実際いらっしゃいます。

 

この「クリスマス鍋」で集まった “ギフト” は、国内の例えば失業や病気に苦しんでいる方、とても貧しい子供がいる家族や年金受給者、社会的排除の危機にさらされている若者を抱える低所得家族などへ贈られます。

 

このクリスマス鍋、実は色々な大手企業がサポートしています。

フィンランドのスーパーマーケットなどで有名な大手会社Kグループもサポートする為に提携しているので、K系列のスーパーに行けばこの「クリスマス鍋」が設置されていて、現在では人々の目に止まることが多くなりました。

 

 

 

 

フィンランドでは100年以上も続いているクリスマス鍋

どうしてこの「クリスマス鍋」が始まったのか、元はというとアメリカはサンフランシスコで始まりました。

 

1891年、「特に、皆が幸せでいるはずのクリスマスに困っている人を助けたい」と思い行動に移したのがキャプテン・ジョセフ・マクフィーという人で、この「鍋」を使うアイデアはイギリスのリバプールで見た鉄鍋から来ているそうです。

 

 

最初のクリスマス鍋が想像以上に大成功し、このニュースが色々な国に広まってフィンランドにもたどり着きました。

 

フィンランドで初のクリスマス鍋を行ったのは100年以上前の1906年。

最初はヘルシンキ市内だけの10箇所のみで開始されました。

 

情報・写真引用:mynewsdesk.com

 

当初も、寄付金だけでなく、洋服や靴、食料品、そして特にクリスマス関連のものまで集まり、

寄付金からは、パンやバター、肉、コーヒー、砂糖、クラッカー、そしてクリスマス新聞雑誌などが購入され貧困に困る人々へ配られました。

 

特に、戦後から貧しい人々が多かったフィンランド、助けを必要とする人が特に多かったこともあり、大きな話題となりました。

 

そこから年々と大きな成功と人気が膨らみ、1930代から更に設置される数が増え、今ではヘルシンキだけでなく、それ以外に5箇所の市を合わせて数百箇所ものクリスマス鍋がこの時期、12月23日まで街角にたっています。

 

この運動のおかげで、貧困のためにクリスマスプレゼントが貰えない子供や、寒さをしのぐ靴下が買えない高齢者、お腹の満たされない日常を送る家族など、困った方が少しでも温かいクリスマスを過ごせることは事実です。

 

 

 

 

日本でもこのクリスマス鍋、(日本では社会鍋ですが)時々あるそうなのですが、お恥ずかしながら私はフィンランドに来てから知りました。すごく素敵な「お鍋」のお話だと思いませんか?

 

もし、クリスマス時期にこのクリスマス鍋に出くわしたら寄付をしなくとも「あ、あれだ!」と思ってくださるだけでもいと思います。

 

少しでも多くの人に「こういうのがあるんだよ」と知ってもらいたく今回は記事にさせていただきました。そして一人でも多くの人が温かいクリスマスを過ごせますように!!

 

 

参考・引用:joulupata.fi

参考・引用:mynewsdesk -Pelastusarmeija Suomessa 130 vuotta..

 

 

関連記事

2020年4月からフィンエアー(フィンランド航空)はフライトを90%も削減すると発表しました。限られた都市へだけの運航、そのリストの中に日本は入っているか?そしてフィ…...続きを読む
  国連の世界幸福度ランキングレポートの中で、フィンランドは2018年と2019年の連続2年間ランキング1位で世界最も幸せな国と評価されました。   しかし、実…...続きを読む
名前も性別も年齢も知らない状態で応募者の選考を行う!?差別に戦うため、ヘルシンキ市は「匿名選考」を始めています。果たして名前も性別も年齢もわからない状態でどのように仕…...続きを読む
フィンランドのサーモン、それはサーモンのようで実は違うかもしれません。その他、フィンランドの食卓に並ぶ魚の今の現状をお伝えします。国産だ!いや外国産だ!!結局どっちだ…...続きを読む
クリスマスプレゼントって子供にとっては何日も前から楽しみにしていて特別なものですよね!今回はフィンランドのクリスマスにみんなが協力して幸せを掛け合う心温まるニュースが…...続きを読む
意外なことにフィンランドも現在少子化の衝撃に直面しています。特にこの10年内に出生率が激減。その理由は経済への不安と子供のいない時期をより長く楽しみたい人が増えたこと…...続きを読む

お薦め3D木製蝶ネクタイ

ちょっとしたオシャレをしたい時に是非参考にご覧ください。

ショップコンセプト

1.フィンランド 北欧というと?

フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。

2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。

3.運営に「誠実」と「感謝」

「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop

4.キートスショップの名前

Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。

キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら