なんで日本はこんなにも残業が長いのか!?フィンランドと日本の残業事情:「上下関係」

公開日:2017年10月3日  更新日: 2019年11月30日 関連分類:

 

 

日本の残業が長い現象には様々な要素が絡んでいます。

 

その様々な要素はフィンランドと異なりますので、結果的に日本では残業が長いことが多く、フィンランドではほとんど誰も残業しないという事実に繋がります。

 

それは「幸せの定義が違う」ことか、「雇用形態が違う」ことか、「社会福利制度が違う」ことか、「お客様が求める品質が違う」ことか、などたくさんあります。

 

今日はもう一つ可能性のある要素:「上下関係」という側面から考えてみたいと思います。

 

あまり考察されていない要素だけに、考えるだけで面白いです。

 

 

日本では自分よりお客様、会社が上

こういうシーンは見たり聞いたりしたことありませんか?

 

「ごめん、今日お客様から急に要望が来て対応しなきゃいけないので、今晩子供の誕生日会無理だ」

「ごめん、仕事で今晩の映画の約束行けそうにないわ」

 

日本ではプライベートのこと(家族と自分のこと)より仕事のことを優先する人が多いでしょう。

 

お客様の前にいる時、自分は下(下位)にいます。

上司の前にいる時、自分は下にいます。

 

 

 

 

エレベーターの中で立つ位置も、部屋の中で座る位置も、タクシーの中で座る位置も多くの場合上位の位置と下位の位置が決まっています。

 

言葉の中でも同じです。日本語の中には尊敬語、謙譲語という上下関係をはっきりさせる言葉が存在していることから考えてもわかりやすいでしょう。

 

このような文化の中で自分よりも家族よりも会社のことやお客様のことが上にあり、逆らうことができません。

 

それで、何かお客様や会社側から要望や依頼が来たら、プライベートの約束よりも優先に対応せざるを得ません。

 

 

 

 

 

フィンランドでは上司でもお客様でも対等関係

 

「お客様、サービス・製品提供者、上司、部下である前に一人の人間として見る」

 

筆者が感じた日本と最も違うのはこれです。

 

まずは一人の人間として見ます。

 

そしたら、基本的に人々は立場や年齢など関係なく、誰でも平等であるべきです。

 

 

 

 

上司は仕事の面でリーダーとしてアドバイスを部下に与えたり、仕事の進捗を管理したり、仕事のやり方を指導したりしますが、部下に対してはまず「一人の人間」として接します。

 

一人の人間である部下には十分な休息を与えることは当たり前ですし、大事な家族との時間を仕事より優先させることも当たり前のことです。

 

自分がお客様である時も同じです。

一人の人間であるサービス・製品提供者にも自分の生活があり、自分の家族がいます。よりよい若しくはより多くのサービスや製品を必要とするときに、彼や彼女を自分の生活がある一人の人間と見て彼や彼女に依頼します。

 

フィンランドの文化の中では上下関係を明確にすることが少ないです。

エレベーターも部屋もタクシーもどんな場所にも上位と下位の区別がありません。

言葉にも尊敬語や謙譲語という明確に上位と下位を分ける言葉はありません。

このような対等的な社会文化だからこそ、自分のプライベートを犠牲するまで残業して仕事に尽きることが少ないです。

 

 

 

 

 

法律も後押し

筆者は上記の文化による影響は法律による影響より大きいと思います。

 

法律はあくまでも後押しにすぎません。

 

もちろん、フィンランドでは残業を従業員にさせたら高い残業代を支払う必要があり、サービス残業が許されないという法律が整備され、管理されています。

 

そのため、法律も残業をコントロールできている一因でしょう。

 

 

 

 

上下関係の文化が大きな一因

 

ということから強い上下関係が存在する文化が残業が強いられる一つ大きいな要因ではないでしょうか。

 

もちろん上下関係の文化をなくすことなんて恐らく不可能ですが、自分がお客様側に立つときにまず相手を一人の人間として見て接するのはいかがでしょうか。

 

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