世界一番まずい飴サルミアッキ フィンランド食品探検記

公開日:2019年6月29日  関連分類:

 

世界一番まずい飴」というものを聞いたことありませんか?

実にフィンランドにはそのようなものが存在しており、フィンランドのことを多少知っている方は必ず知っているものです。

 

 

サルミアッキ(Salmiakki)です。

 

 

筆者が最初にサルミアッキを味わったときに思った唯一の感想は「予想通りのタイヤ味」です。

 

 

それだけおいしくない飴です。

 

おそらく多くの日本の方々の口にとっては「まずい」か「食べれなくない」くらいのことになるでしょう。

 

 

 

 

フィンランドでよく食べられるサルミアッキ

サルミアッキ(Salmiakki)という飴はリコリスというものに塩化アンモニウムを加えたものです。

 

リコリスはスペインカンゾウの根っこ抽出物にアニスオイルで味付けたお菓子です。

塩味がするアンモニア臭のあるリコリスがサルミアッキです。

 

 

サルミアッキは北欧諸国でよく食べられており、多くのフィンランド人がサルミアッキやリコリスなどのお菓子を好みます。

 

※もちろん、サルミアッキやリコリスが嫌いなフィンランド人もいます。

 

 

 

 

サルミアッキの起源、健康効果、影響は?

サルミアッキの起源には諸説ありますが、一説は「咳の治療薬」として開発されたそうです。

 

ある薬屋が独自の咳治療薬を開発し、それが塩化アンモニウムとリコリスの混合物で、今のサルミアッキだったそうです。

 

特にたんをなくす効果があるそうです。

 

 

最初はいつ、どこかで作られたのが不明ですが、1930年代に入ってからすでにフィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、オランダなどの国で生産されています。

 

 

昔は薬として使われていたサルミアッキですが、今は主にお菓子として消費さえます。

 

しかし、その塩化アンモニアの濃度によって誰でも大量に食べていいわけではありません。

 

 

現在EU内では塩化アンモニウムを食品に利用する場合の濃度を0.3%以下と定めていますが、リコリスに混ぜる際の濃度制限は定められていません。

 

ドイツでは塩化アンモニウムが濃度2%を超えると「成人用塩化リコリス(子供用ではない)」と表記する義務があり、4.49%~7.99%の濃度であれば「エクストラストロング」の表記が必要となります。

8%以上の濃度での販売は禁止されています。

 

 

 

 

 

 

サルミアッキは様々な形で味付けされ、販売されている

筆者が今回購入したのはフィンランドの老舗食品メーカー「Fazer」が1938年から販売しているクラシックサルミアッキです。

 

飴とは言え、グミのように少し柔らかい感じで、口に含んで溶けていくのをゆっくり味わいます。

 

 

筆者はすでに何箱か食べたことがあるので、特に抵抗感はなくなったのですが、やはり好んで食べないですね。

 

サルミアッキはほとんどのスーパーで販売されており、ひと箱約150円程度です。

 

価格は高くないので、もしフィンランドに来られたら是非試してみてくださいね。

 

 

ただし、お土産としてはお薦めできませんね(笑)

 

 

今は通常の飴、砂糖コーティング、チョコレートコーティングのスタイルや、アルコール、アイスクリームなどの形でも販売されています

 

サルミアッキアルコール(Salmiakki Koskenkorva)は筆者にとって意外と飲みやすかったのです。

ちょっと薬のような味がしますが。

 

 

アイスクリームの場合、黒い包装を見てチョコレートと思って購入するとその味に裏切られることがよくあるので、是非購入する際に包装にサルミアッキやリコリスなどの文字が印刷されているかどうかをご確認ください。

 

 

フィンランド伝統的な味の一つであるサルミアッキですが、機会があれば是非食べてみてくださいね!

 

 

参考:Fazer Salmiakki

参考:Wikipedia Salty liquorice

 

 

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