北欧デザインとクラフトマンシップ 北欧デザインって何だろう?(4)

公開日:2018年3月18日  更新日: 2020年01月20日 関連分類:

「北欧雑貨」「北欧家具」「北欧建築」が共通する北欧デザインにある大きいな特徴は「シンプルさ(ミニマリズム)」「大自然との関係」「明るい色使い」「高い機能性」「高い耐久性」などが挙げられます。

 

これら以外にもう一つ非常に重要な要素は「クラフトマンシップ」です。

 

クラフトマンシップとはどういう意味でしょうか。

デジタル大辞泉からは「職人の技能。職人芸。技巧。」と書かれています。

コリンスオンライン辞書ではCraftmanshipを下記二つの内容で説明されています。

  • 綺麗なものを手で作るときに使用する技能を指す。
  • 細心な注意を払って作られたとても綺麗なものの品質を指す。

 

ざっくりまとめると、「熟練した技術を用いて手作りで非常に高質なものを作る能力もしくは行為」でしょうね。

日本文化から相当する言葉を探すと、恐らく「」が該当するでしょうね。

 

北欧デザインに秘めるクラフトマンシップ、北欧の匠

一言「手作り」と言っても決して安くて大量生産スタイルの手作りではありません。

一つ一つの製品を熟練した技術、職人技と作る人の気持ちが入れ込まれた最高な作品というのが北欧のクラフトマンシップです。

 

一つ大人気の製品を例として挙げるとわかりやすいでしょう。

フィンランド有名なデザイナー、建築家であるアルヴァ・アールト(Alvar Aalto)が1936年のカルホラ・イッタラコンペに提出し、大賞を獲れたガラス作品がまさにその代表例です。

 

写真出典:イッタラ

 

一つのガラス花瓶にすぎませんが、曲線や曲面の使い方はまさに大量生産に不向きなデザインをしており、一つ一つクラフトマンシップを必要とする製品です。

 

大量生産向きの製品デザインは基本的に対称的な形で模様や形状を重複に使用し、円形や四角形を多用します。

しかし、アールトの作品では円形や四角形を一切使いませんでした。しかも、重複した曲線や曲面もありません。製作するには熟練したガラス職人の技術が必要です。

 

このような製品はまさに北欧デザインにクラフトマンシップが発揮された製品です。

 

 

 

クラフトマンシップを感じさせてくれる一冊のノートブック

そうです。言ってしまえばただ一冊のノートブックです。

 

しかし、この一冊のノートブックには他のノートブックから感じ取れないクラフトマンシップがあります。

紙一枚から製作者自ら材料を選び、地球環境に配慮しながら高質なリサイクル紙を使用し、一枚ずつ裁断し、糸を一本ずつ通して製本します。

 

ハードカバーとなる部分は5ミリにも達する重みを感じさせられるカードボード紙を採用し、締める糸を固定するボタンはフィンランド産白樺を薄く切って使用します。

 

一冊を手に取ると、触り心地から分かるフィンランド職人のクラフトマンシップ。

 

 

 

一枚の木から立体蝶ネクタイを作り出すクラフトマンシップ

実物を見てみないと恐らく信じないでしょう。

一枚の木からこんな立体構造をこんなに肉薄で作れることを。

 

世界中でもなかなか目にすることがないですが、エストニア(広義的な北欧)にはこのような職人がいます。

世界中から最も適切な木材をいくつか厳選し、それぞれの木材の色や質感が発しやすいデザインを高度な職人技で3D立体構造の蝶ネクタイに作り上げます。

 

表面には撥水効果のあるコーティングが行われ、雨の日に水が木材にしみ込む心配もないアクセサリー製品です。

 

商品ページ:木製 蝶ネクタイ:BEAU / Wooden Lifestyle / エストニア 北欧

 

いかがでしょうか。

今後北欧デザインや北欧雑貨製品を見る度にクラフトマンシップの側面から意識して見てみませんか。

 

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