焙煎コーヒーの消費量が世界一のフィンランド。
そんなコーヒーを愛してやまないフィンランド人はコーヒーを飲まない人よりも健康であるかも知れません。
コーヒーの良し悪しには色々なウワサが世間にありますが、どれが本当で何が真実なのか?
あなたのそのよく耳にすることは本当に研究で結果として出ていることですか?
今回は、コーヒーについてもう少し広く知識を広げてみることにしましょう。
コーヒーは1日あたり何杯が適量なのか?摂取量
説得力のあるコーヒーの研究では、コーヒーを飲むことは、死因に関係なく早期死のリスク低下に関連していることを示唆していると、ニューヨークタイムズ誌で米国国立癌研究所の研究者エリッカ・ロフトフィールド氏(Erikka Loftfield)は述べています。
世界五大医学雑誌の中の一つである米国医師会雑誌、JAMA Internal Medicineで発表された研究では、
50万人を対象とし1日または8日間、カフェインが入っているかどうかに関係なくコーヒがどのように人の体に影響を与えるのかというデータをとっています。
その結果、早期死亡のリスクが減少しました。
しかし、インスタントコーヒーを使用した場合のみ、影響は弱くなったということです。
更により広範囲な研究データに基づくと、1日あたり3〜5杯のコーヒーだと身体には良い影響があると言われており、1日あたりのカフェイン量は最大約400mgです。
コーヒーの消費量が多いフィンランド人にとって、コーヒーは抗酸化物質の最大の供給源です。
いくつかの証拠によると、抗酸化物質の豊富な摂取は、細胞を酸化ストレスから保護する健康の重要な柱のようなものと言われています。
じゃ、コーヒーを飲めば健康健康!!と思いきや、ここには意外な落とし穴がありました。
それはというと・・・
コーヒーに有害な脂肪分?!除くにはコーヒーフィルターを使う
一般的に、コーヒーを日常的に適切な量で飲む人に心血管疾患の人は非常に少ないとされています。
が、これには落とし穴が。
コーヒーの製造方法(作り方)によって、健康に良いコーヒー又おすすめできないコーヒーと大きく左右に影響されることがあります。
今年、ヨーロッパ循環器学会(European Society of Cardiology)で発表されたノルウェーの研究では、
20年間コーヒーを飲んでいる人々を対象に研究が行われました。
その結果、コーヒーフィルターである濾紙を通して排出されたコーヒーは、ろ過されていないコーヒーよりも健康な飲料であることを示しています。
コーヒーフィルターがあるないによって何が変わってくるかというと、脂肪分がろ過されるかされないか、というところに大きな違いがあります。
例えば、エスプレッソマシンではこの厄介な脂肪分は除去されません。
有害なLDLコレステロールの上昇の原因としてこの脂肪分があり、エスプレッソまたはエスプレッソのポットコーヒー、そして更にはカプセルコーヒーの1日あたりの摂取量が多いことが影響すると考えられられます。
ろ過されていないコーヒーには、ろ過されたコヒーに比べて約30倍のコレステロールを高める物質が含まれているのです。
ろ過されたコーヒー、身体に与える効能とは?
さて、前項目でも触れたように、フィルターによって脂肪分がろ過されたコーヒーの方が良いことが分かりました。
ラテやカプチーノ、ラテマキアートなど多くのスペシャルコーヒーは全脂粉乳で作られることが多いため、このスペシャルコーヒーを1日に数回飲むと体内に大量の飽和脂肪が蓄積する可能性があります。
美味しく魅力的なこれらのスペシャルコーヒー、どうしても飲みたいというのであれば、これもろ過されたものを選び1日に1〜4杯までて留めておくことです。
オックスフォード大学が出版する月刊医学雑誌Nutrition Reviewsgが2018年に発表した30件の研究メタアナリシスによると、コーヒーを飲むごとに2型または成人病の一つである糖尿病のリスクは7%低下したと結果が出ています。
コーヒー消費量が高いフィンランドでは、病気のリスクを30〜35%削減されているということ。
考えられる説明要因として、
コーヒーの抗酸化作用と抗炎症作用、そしてカロリー燃焼を増加させる能力に加え、腸内微生物の多様性に対するプラスの影響などがあり、
これは、カフェインが含まれていないコーヒーでも同様の効果があります。
2019年に発表されたスウェーデンの研究によると、コーヒーフィルターを使用してコーヒーを作ると健康に有害な脂肪をろ過するため、エスプレッソや鍋で煮出すコーヒーと比較して、フィルターコーヒは糖尿病のリスクを60%低下させるとのこと。
また、コーヒーは朝からの糖の吸収を減らし、肝臓は糖の貯蔵を調節するため、肝臓に優しいのです。
「でも、ニキビや吹き出物が出来やすかったりするんでしょう?」
「私は酒さで悩んでいるからコーヒーを控えている」
と、お肌のことを気にしてコーヒーを控えている方も世の中多いですね。
これについても既に研究されているのです。次の項目で見てみましょう。
酒さには影響あるの?コーヒーと肌の関係・ホントとウソ
「コーヒーはニキビなどの肌荒れを起こしてしまう」と日本だけでなくヨーロッパの方でもしばしばウワサされたりします。
更には、酒さで皮膚科に通っている人もいることでしょう。
これは本当なのか???
2018年にJAMA Internal Medicineが発行する皮膚科専門の月刊医学雑誌JAMA Dermatologyで発表された研究では、またこのウワサとは違った結果が出ていることを発表。
その発表報告とは、
1日4杯以上のコーヒーを飲んだ女性は、めったにコーヒーを飲まなかった女性と比較して、酒さの発症がかなり少ないことを報告したのです。
酒さに悩まされる人は、その顔の赤らみやほてりを悪化させないために、血管を拡張させる熱い飲み物や食べ物は避ける方が良いとされてきました。
しかし、コーヒーに含まれるカフェインが酒さのリスクを減らすという結果に。
研究では1日に4杯以上のコーヒーを飲めば、1ヶ月で1杯未満の場合に比べ23%リスクが減少したのです。
しかも、これはコーヒーに含まれるカフェインだけの話で、「だったらチョコレートやカフェイン入りの紅茶でもいいのではないか」と思われる方がいると思いますが、
これらその他の食品や飲料からカフェインを摂取してもリスクの減少効果はみられなかったということです。
コーヒーがアルツハイマー病やパーキンソン病を予防するという可能性
コーヒーは活気を高め、気分までも高めることが知られています。
ところで、コーヒー科学情報研究所(Institute for Scientific Information on Coffee)があるってみなさんご存知でしたか?
1990年に設立された非営利組織で、コーヒーと健康に関連する科学の研究をしているところです。略してISIC。
ここが2019年に発行したレポートでは、長期的なコーヒーの摂取はアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患の予防に潜在的な役割を果たすと述べています。
更に、アルツハイマー病の医学誌Journal of Alzheimer’s Diseaseで発表されたフィンランドの研究によると、
中年期に1日3〜5杯のコーヒーを飲むとアルツハイマー病の発症リスクは、コーヒーを飲まない又は少ししか飲まない人よりも65%低いことがわかっています。
考えられる作用のメカニズムは不明ですが、研究で特に興味深いのは植物化学物質やポリフェノールなどのバーブ化合物だと言われています。
コーヒーのカフェイン、睡眠に影響しない範囲はどれくらいなのか?
カフェインの過剰摂取は睡眠の質を妨げるとして知られています。
でも、これがどれほどの量だと睡眠への悪い影響が出てしまい、どれくらいだとセーフなのか??
コーヒー好きならはっきりさせておきたい事柄ですね。
たくさんコーヒーを飲むフィンランドでは2杯3杯とコーヒーを楽しむ人は少なくありません。
そんなコーヒー好きな人の中には、既に2杯目3杯目のコーヒーを楽しんでいる間ででも、まだ1杯目のコーヒーのカフェインをまだ体内で処理している人もいるのです。
「え?これってなんだか損じゃない?」
もしかするとそうかもしれません。
なぜなら、そのような人はカフェインの代謝を遅くする遺伝的変異体を持っているからです。
体内でカフェイン代謝をするスピードは人ぞれぞれということ。
カフェインに過敏症の人はごく稀に存在します。カフェイン入りのコーヒーを飲むと動悸や緊張感などパニックのような症状を簡単に感じるとそれはカフェイン過敏症の可能性があります。
多くの人の場合では、カフェインは睡眠を促進する脳の受容体を遮断するため、なんらかのカタチで睡眠に影響を与えるのは確かです。
更に、一部の人にとってカフェインは最大10時間以上も血液中に止まることがあり、昼をすぎてからのコーヒーであっても夜の睡眠に影響が出たり不安にさせたりする可能性があります。
こう聞くと、「じゃ、コーヒーは朝だけってことか・・・残念」
とコーヒー好きの方は思うかもしれません。
しかしこの可能性もまた、1/4以上の人にとってカフェインは睡眠に全く影響を与えないので、そこまで過敏にならなくてもいいでしょう。
カフェイン過敏症な人は既に自分の身体をよく知っているものです。
そんな方がどうしてもコーヒーを飲みたいというのであれば、朝のお楽しみとしてだけ留めておいた方がいいですね。
いかがでしたか?
コーヒーのことをもっと知ることが出来たのではないでしょうか?
コーヒーに対する色々な世間の常識やウワサ、どれがどのように本当でウソなのかちょっとはっきりしたところで、コーヒーを美味しくいただいではいかがでしょう??
その際は、コーヒーフィルターを使って入れてくださいね。
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お薦めの北欧スポンジワイプ
是非水回り、テーブル拭きなどにご活用頂きたいです。
ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
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