フィンランドの電子処方箋、医療情報システムKanta.fi

公開日:2021年8月2日  関連分類:

 

クリニックに行って、診察してもらい、処方箋を発行してもらい、薬局に行って薬をもらう。

といったことを3ヶ月ごとやっていました。

 

筆者には一生飲み続けなければいけない薬があります。(症状が全くなく、病気というほどでもないですが、遺伝性疾患を持っています)

 

 

筆者が日本に住んでいたごろに3ヶ月に一度、クリニックに行って処方箋をもらい、薬をもらわなければいけませんでした。

 

当時はごく当たり前のことで、不便とは感じませんでした。

 

それが不便だと思ったのは今のフィンランドの電子処方箋を利用し始めてからです。

 

 

 

 

近年紙処方箋から電子処方箋に変わったフィンランド

フィンランドに来た当初、フィンランドの電子システムにアクセス自己認証(アカウントとパスワード)を持っていなかったので、普通に公立クリニックに行き、紙の処方箋を発行してもらい、薬をもらっていました。

 

処方箋の有効期限は1~2年間で、日本よりも全然長いという点では驚いたが、システム自体は日本とあまり変わらないかなと思いました。(処方箋の紙をなくしたらめんどくさい)

 

 

しかし、フィンランドの電子化発展により、2017年より、処方箋は電子化(kanta.fi)に移行しました。

 

つまり、お医者さんが発行する処方箋はあなたのマイナンバーに紐付けされ、薬局の薬剤師はあなたの健康保険証(KELAカード)もしくはIDカードにあるバーコードを読み込むだけで、処方箋の情報にアクセスでき、薬を出すことができます

 

 

これで何が便利になったかというと、クリニックに行ってお医者さんに診てもらう必要がなくなったのです。

日本の場合でいうと、クリニックの営業時間に合わせて行き、ロビーで待ち、診察してもらい、診察料を払う部分がなくなるのです。

 

3ヶ月分の薬がなくなったら、薬局に行くだけで済みます。

 

 

また、自分の処方箋にある詳細情報をいつでもネット(kanta.fi)で確認することができるので、この部分も便利ですね。

 

 

もっと便利なのは、薬の種類によって、処方箋の再発行や更新をネットでできます

 

 

筆者はこの間電子処方箋の有効期限が切れ(通常有効期限は2年間)、更新しなければいけませんでした。

となると、一度クリニックに行き、診察してもらわないといけないのは基本ですが、なんと!ネットでも更新できるのです!

 

特に診察が必須ではない薬の処方箋更新や延長は同じkanta.fiにログインして申し込むだけです。

 

それでクリニックに行かずに更新が完了します。

特にこの間コロナの流行が大変な時期に、筆者はクリニックに行きたくなかったので、とても助かりましたね。

 

 

 

 

フィンランドのヘルスケア情報統合サービスKanta.fi

「Kanta.fi」はフィンランドの新しいヘルスケア情報統合サービスです。

 

医療関連の情報はすべてここにまとめられています。

 

 

個人利用者は自分の電子処方箋の内容確認、処方箋の延長・更新、医療機関に訪ねた記録、診断記録などを確認することができます。

また、薬の価格、効用、交換性などの薬データーベースも設置されています。

 

 

医療関係者もこのシステムに通じて患者の医療関連情報を閲覧できるので、どのクリニックでもどの病院でも患者さんの過去の医療情報にアクセスできることで、診断には大きく役に立つでしょう。

 

 

Kanta.fiのシステム基盤ができたのは2010年ですが、当時機能性がとても少なかったです。

近年機能がどんどん拡充され、2017年から電子処方箋の拡大、2021年からコロナワクチン接種証明書の発行など人々にとって、とても便利な機能が増えてきました。

 

 

電子社会フィンランドの電子医療情報システムをご参考頂ければと思います。

 

 

参考:Kanta.fi

 

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