フィンランドに移住して最初に習得しなければならないことは生活の順応です。
その一つにフィンランド語習得というのが最も大きな課題でもあります。
英語が堪能で留学、または仕事でフィンランドに移住してきた、というのであればまた違った課題があるとは思いますが、
もし、パートナーになる人がフィンランド人のために移住してきた、または家族の都合で移住してきた、などなどの理由で、
英語も得意ではない、フィンランド語なんてさっぱり、、、という人はどうするのか?
そういう方の殆どは、フィンランドの公用語を学ぶ「移民学校」へ行くことになります。
フィンランド語のせめて基礎だけは習得しましょうという方針
さて、フィンランドに移住してきたら住民になるために色々な手続きを最初にしなければなりませんが、その中でも職業安定所、トゥヨボイマトイミスト(Työvoimatoimisto)というところへ移民によるフィンランド語スクールへの申込をするのが一般的になります。
この際、全く英語もフィンランド語も話せない人には無料で通訳がついてきます。
ここで、自分はどんなレベルのフィンランド語能力があるのかなど、話し合いをしてから住まいの地域内のフィンランド語移民学校へ申込する流れになります。
これは、国が「最低限の基礎言語は身に付けましょう」ということで基本的にはフィンランド語のABCから学ぶ超初級から職業訓練を含む社会勉強までが一連の流れになります。
もし、初めからフィンランド語の基礎がある程度できている人は職業安定所で「あなたは移民学校へ行く必要がない」もしくは「途中のレベルから入学してください」と言われる場合もあります。
もちろん、授業料は無料ですが、ちゃんと学校に通っていないと国からの援助は受け取れません。
その途中で、仕事が見つかったり、新たに学ぶ大学や専門学校などが決まった場合には途中で辞めることもできます。
フィンランドでは公用語が2つあります。
90%の人がフィンランド語を使いますが、スウェーデン語を使う地域が約5%あるフィンランド。
フィンランド語を学ぶべきかスウェーデン語を学ぶべきかを考えるときは、居住地域と地域でどの言語が話されているかを考慮しなければなりません。
もちろん、聴覚障害を持ってらっしゃる方はフィンランドの手話を学ぶ選択肢もあります。
移民学校、フィンランド語をフィンランド語で学ぶ場所
自分のレベルが本当に通うことになるクラスに合っているのか、それは通ってからでないと分かりません。しかし、自分のレベルに似合ってないクラスだと感じれば、また相談して違うクラスに変えてもらうことも可能です。
私が通った学校は当時、1年を通して全て同じクラスメイト、同じ担任の先生でした。(かれこれ10年以上前です汗)
現在では、移民学校はレベルごとにクラスが変わったり、地域によってはレベルごとに通う場所が変わったりもあるようですが、フィンランド語の基礎を習得するための学校ということには変わりありません。
私の通った移民学校は、1クラスに大体15人ほど。日本人は私一人だけでした。
その他には、ロシア・インド・イギリス・ブラジル・タイ・フィリピン・コロンビア・モロッコなどなど、色々な国からいらっしゃった方々。
年齢も、年金をもらうようなお年の方から若ければ20代の人まで幅広く、全ての人が全くフィンランド語が話せないレベルからのスタート。
しかし、素晴らしいのはフィンランド語を教える先生です。
全ての生徒が英語を話せるわけではないので、授業はフィンランド語で行われます。
「超初心者レベルからなのに理解できるんですか?」と思いでしょう?
しかし、これが素晴らしくわかるんです。なにせ先生も慣れていますから、最初は幼い子供に言葉を教えるかのように身振り手振りも使って分かりやすいように教えてくれるのです。
フィンランド語の基礎ができたらフィンランド社会生活を学ぶ
ある程度のフィンランド語基礎を学び、その後はフィンランドで生活するにあたって大切な社会勉強も授業についてきます。
フィンランドでの年金の仕組みはどうなっているのか、次のステップで学校を考えている人には学校の探し方や願書の書き方、履歴書の書き方、銀行の手続きや給料についてなど。
移民学校、最終的には移民してきた人々が、フィンランドの社会に出ていけるように教育してくれるところと言った学校なので、色々な知識を与えてくれるいたせり尽せりの学校です。
職業訓練の場所は自分でアポイトメントを取るのがフィンランド
移民学校の最終科目は「職業訓練」。
「例えばこのような職業訓練を受け付ける場所がありますよ」(例えば大型スーパーなど)と学校では簡単に教えてはくれますが、
アクションを起こすのは全て自分にかかっています。
そう、「職業訓練をさせてくれませんか?」と職場のドアを叩くのは自分自身でしなくではならないのです。
これは、移住して言語を学び始めてから1年足らずの生徒にはかなりハードルが高い内容となっています。
なぜなら、フィンランド語の基礎の基礎を勉強したからと言って、ネイティブに話すことができる人は皆無でしょう。
辿々しいフィンランド語。しかも応用や話し言葉が出てきたらもうチンプンカンプンです。
フィンランド語に興味があって勉強しまくっている人はまた別ですが、それもまた一握りぐらいの人でしょう。
当時、私のクラスメイトは皆、自分も含め不安そうな顔をしておりました。
しかし、フィンランドでは職業訓練の職場、自分で探してくることが普通なのです。
専門学校でも大学でも更には、フィンランドでは中学生も職場のコミュニティでの活動はどう言ったものかを学ぶもので、自分で職場を探してくるのが普通なのです。
(フィンランドでは中学生のころに職業訓練のカリキュラムがあります。)
移民者にとってはこの最初の職業訓練のカリキュラムは、社会勉強をするためという理由が大きいですが、フィンランド語の勉強でもある職業訓練という名の授業。
このステップを終えたら、あとは移民学校を卒業することになります。
その後は、フィンランドの社会にそれぞれ羽ばたかなくてはなりません。
もう国からの援助で移民学校に通う必要がなくなり、その後の進路や仕事は自分自身でどうにかしていかなければならないのです。
この移民学校、移民者にとっては本当にありがたい授業内容や学校になっています。
とても充実しているだけでなく、色々な国の人と同じ目的で学ぶのでお友達ができたり、色々な国の文化を知ることができるチャンスでもあります。
私自身、この移民学校はとてもいい思い出で毎日が目新しい素敵な一年でした。
異文化コミュニケーションならではの面白エピソードも沢山ありましたので、そちらのお話はまたの機会にでも。。。
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ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
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