フィンランド人の6割以上が自国の年金システムを信頼する

公開日:2019年9月8日  関連分類:

 

フィンランド年金センターFinnish Centre for Pensions/Eläketurvakeskus)では年金に関することを定期的に調査を行っており、「年金気圧計」(Pension Barometer)と呼ばれています。

 

最新の年金気圧計調査が発表され、フィンランド公共放送のYLEにニュースとして取り上げられました。

 

 

今回はフィンランド人が自国の年金システムに対する信頼度を調査されました。

 

調査の結果で、すべてのフィンランド人の約3分の2は自国の年金システムに信頼しているそうです。

 

つまり、自国の年金システムは破綻せずに継続に運営されていくことは大丈夫だろうと思う人は約3分の2ということですね。

 

 

 

 

フィンランドの年金制度と日本の年金制度の違い

まずフィンランドの年金制度を軽くさらっておきましょう!

 

フィンランドの年金制度は全体的に日本の年金制度に似ています。

 

 

国民年金と厚生年金の2部分に分かれます。

厚生年金は企業側と従業員が共同に負担します。ここは基本的に日本と同じです。(しかし、フィンランドでは企業側が66%負担し、従業員の負担額は低めの33%)

 

国民年金について、日本は国民自分で払って納付するのですが、フィンランドは税金から払われます

 

 

そして、フィンランドで年金を受領する際に、厚生年金の受給額が高い人は国民年金の受給額が少なくなります。

厚生年金の受給額が低い人は国民年金の受給額が高くなります。

 

フィンランドでは国民全体の年金受給額の差が広がりすぎないように工夫されています

 

 

 

 

大多数のフィンランド人は自国の年金システムを信じている

今回実施された調査ではフィンランド国民の約3分の2は自国の年金システムは破綻しないことを信じています。

 

これは去年の調査よりも7%高い結果です。

 

現在の年金受領者が年金システムを信じる割合はさらに高く、87%まで達しています!

 

 

フィンランド年金センター(日本の年金事務所相当)の研究者Susan Kuivalainenは、今回信頼する割合の増加が経済状況の好転から影響を受けているのではないかと考えているそうです。

 

特の雇用と収入の増加は人々の信頼感を増しているようです。

 

 

調査の中で、各年齢グループの中でフィンランドの年金システムに対する信頼度が最も低いのが若い世代の25~34歳グループです。

このグループが今のフィンランド年金システムを信じている割合が53%にとどまっています。

逆に信頼していないと答えた人の割合は32%に上っています。

 

 

 

 

今後フィンランドの年金制度改革に様々な声も

子育て政策が進んでいるフィンランドにもすでに少子高齢化の波が押し寄せてきています。

 

年金を払う人が減り、年金をもらう人が増えれば、年金制度システムも継続的に改革しなければいけなくなります。

 

改革の方向性は大きくいくつかあります。

  • 年金支払額を上げる
  • 受給額を減らす
  • 受給年齢を遅らせる

 

 

これらの改革方向性に対し、フィンランド人も今回の調査に通じて自分の意見を示しました。

 

年金支払額を上げることに賛成するフィンランド人は42%で反対は36%です。

 

年金受給額を減らすことに対し、賛成はわずか11%で、反対は78%に達しています。

 

年金受給年齢を遅らせることに賛成するフィンランド人は33%だが、55%は反対しています。

 

 

 

 

ちなみに、フィンランドでの平均毎月の年金受給額は1460ユーロ約19万円、ユーロ=130円)。

 

 

今回の年金気圧調査は2019年5月に行われ、電話にて千人以上の年齢18~79歳のフィンランド国民に対して行われました。

 

 

参考:Yle Two-thirds in Finland trust the pension system, survey finds

 

 

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