フィンランドのスマートな鍵iLOQとは?フィンランド雑学

公開日:2021年9月16日  関連分類:

 

海外に住んでいると、日本の常識では想像もつかないことによく出会い、その度に驚きます。

 

今回はフィンランドの一つ「」に関する雑学をご紹介します。

 

あらかじめ言っておきますが、これはタイアップ記事ではありません。あくまでも筆者の個人的な生活体験談です。

 

 

日本に住んでいたごろ、アパートの鍵というのは「金属一枚の鍵」というものが一般的です。

 

(会社のオフィスの鍵は基本カード型でセンサーに感知してドラが開くタイプですが)

 

 

「金属一枚の鍵」であれば、複製するのが難しくなく、同じ鍵を2個も3個も作ることができます。

 

となると、引っ越す際に大家さんや不動産賃貸屋さんに「鍵とロックの交換代」が請求されます。記憶では3万円くらい請求されましたね。

 

つまり、引っ越す度にドアのロックを丸ごと交換しないとセキュリティーの懸念が残るわけです。

 

 

筆者が2014年にフィンランドに引っ越した当初は日本と同じシステムで、家の鍵は一つで、引っ越す際には返却するが、複製を取っておけば、いつでも昔の家に入れてしまうという感じのシステムでした。

 

 

しかし、近年フィンランドではこれらの鍵がどんどんスマート鍵に変わってきました。

 

 

 

 

一つの鍵でも対応するカギ穴を変更できるスマートキーシステム

通常、最も一般的な鍵システムでは一枚の鍵は一つのロック(鍵穴)に対応する形です。

 

しかし、フィンランドのスマートキーシステムは、一枚の鍵が複数のロック(鍵穴)に対応することができるし、一つのロック(鍵穴)が複数の鍵に対応することもできます。

 

 

最も「スマート」なところは「変更可能」ということです。

 

 

今日、この鍵はこの鍵穴に対応しますが、明日に対応できなくなるように設定することができるのです。

逆に、この鍵はこの鍵穴に対応しないが、対応するように設定を変更することも可能です。

 

 

それはどういうことかというと、すべての鍵にチップが内蔵しており、すべての鍵はID番号で管理されています。

そして、すべてのロック(鍵穴)にもチップが内蔵し、同じくすべてID番号で管理されています。

 

 

どの鍵がどの鍵穴に対応するかをすべてシステムで設定し、管理することができます。

となると、もちろん、一つの鍵が複数の鍵穴に対応するよう、一つの鍵穴が複数のカギに対応するように設定することが簡単にできます。

 

 

となると、様々なメリットが生まれます。

 

 

全ての鍵にチップが入っているため、所持者が勝手に複製することはできません

仮に物理的に鍵を複製したとしても、チップが入っていないので、ロックを開錠することができません。

 

 

なので、例えば、離職した元社員がオフィスの鍵をあらかじめ複製しておき、一つだけ返却し、もう一つ後日こっそり使うことができなくなります。

 

更に、仮にその離職した元社員がオフィスの鍵を返却しなかったとしても、設定変更によってその鍵が対応する鍵穴を消すようにすれば、その鍵自体使うことができなくなります。

 

 

同じメリットはオフィスだけではなく、通常の賃貸物件、学生寮、ホテルなど様々な場所でも活用できます。

 

 

もちろん、場所によるアクセス権限の設定もできます

 

 

例えば、ビルメンテナンスの人は洗濯室、サウナ室、電気設備室、屋上などに入れるようにその鍵を設定することができます。

ビルの住民であれば、洗濯室、サウナ室には入れるが、電気設備室に入れないように設定することができます。

 

 

更に、「アクセス時間帯設定」も可能です。

 

洗濯室の利用時間は朝8時から夜10時までなので、それ以外の時間帯には開錠できないように設定することができ、サウナ室は午後5時から午後10時までのみ開錠できるようにすることも可能。

 

 

そして、このスマートキーシステムの一番の特徴は「バッテリー不要」です。

 

通常、チップ内蔵式のものに電気を供給しないと機能しないのは一般的です。

 

なので、鍵もしくはロック(鍵穴)のどちらに電源を供給しないと作動しません。

 

しかし、このスマートキーシステムは鍵にもロックにも電源を供給していないし、バッテリーも入っていません。さらに、充電もしません!

 

 

じゃ、どうやってチップを作動させるかというと、「鍵を鍵穴に挿入する動作で電源を供給している」のです!

 

この原理を知った瞬間に、心にある声が上がりました。

 

「すごっ!!」

 

 

 

 

フィンランドの会社が開発し、現在も急成長中

このスマートキーシステム「iLOQ」を開発したのはフィンランド北部の町オウルに本社を置く会社「iLOQ Oy」です。

 

2003年設立されたiLOQ Oy社は年々成長し、現在社員数が200名を超え、2020年の売り上げが約100億円に上ります。

 

 

フィンランドの鍵事情ですが、雑学として楽しんで頂ければと思います。

 

 

参考:iLOQ

 

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2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

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Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

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